図解・イラストマップ

図解

私が提唱・展開する「散歩考古学」「時代の仕組みの解説」なら、「図解やイラストマップ」「モノや施設の解説」「時代の変遷の視覚化」である。  
取材ものを最初に手掛けたのは写真雑誌『 FLASH 』(光文社)「FLASH WATCHING」で、「株式手ぶり銘柄の意味」などを写真で構成。 図解もの『4年の科学』(学習研究社)や『UTAN』(同)「今月のKEY WORD」が最初で、『UTAN』 の方は編集部が企画したテーマを自分で取材して、文章とイラストで執筆、イラストマップも手掛けて以後、イラストライターとして活動する。

東京ではサンケイスポーツ「絵ッコロジー」、『週刊大衆』(双葉社)「今週のなんでもありコーナー」、『DO-LIVE』(青人社)職業ルポ「隣の仕事」、デイリースポーツ「見ればナットク図鑑」ほかを連載。
宮崎では「宮崎総合博物館展示室」と同館「民家園」のリーフレット、同館特別展の新聞広告を手掛け、宮崎県立芸術劇場(メディキット文化センター)『クレッシェンド』には「劇場施設案内」を連載。合戦図「九州の関ヶ原の戦い」「根白坂合戦」(石井記念友愛社)も作画。
鹿児島でも地域沿革史『ふるさと恒吉絵地図物語』(恒吉の歴史を語る会・恒吉日輪会 鉱脈社)で、現地取材をして鳥瞰図の「恒吉麓全図」や「エリアマップ」などを描いている。

デイリースポーツ「見ればナットク図鑑」 

平成10年(1998)全13回 隔週連載。

シネマシティ 映写室】                                           私は子供の頃、スクリーンの右上に丸いマークが映ると、映写機が切り替わることを知った。以来、マークが映ると映写室を振り返り、映写窓から映し出す明かりが、もう一方の映写機の方に切り替わるのを確認するのが愉しみになった。                         東京・立川市のシネマシティは私がよく行った映画館だ。ジョージ・ルーカス監督公認の音響設備を有しており、監督がお忍びで視察に来たという。設備点検の際に出力を上げると、劇場後方の扉が開くほどの大音響!とのこと。
  
【両国国技館の大相撲支度部屋】 ↓                                     取材の申し込みは通常、私自身がするのだが、この回はデイリースポーツから日本相撲協会に連絡するとのこと。指定された取材当日、国技館で記者と待ち合わせ、広報部の副部長放駒親方(元魁傑)と委員の三保ケ関親方(元増位山)井筒親方(元逆鉾)のもとに案内された。ところが記者は取材許可を取っておらず、私から取材依頼をするように告げて、記者クラブ室に戻ってしまった。             

そこで私は、この連載シリーズの記事を見せて取材の趣旨を説明したが、放駒親方は「支度部屋といっても、更衣室だからねぇ」と取材を渋った。すると「子供の頃は漫画家になりたかった」という井筒親方が、作品に興味を示して図鑑の描き方について質問を重ね、放駒親方に「面白いじゃないですか、取材を受けた方がいいですよ」と進言。三保ヶ関親方もこれに同調したため、取材にこぎつけることができた。         

                

二つ目昇進祝いの手ぬぐい

楽屋仕事担当の前座春風亭朝吉さんは、二つ目で朝之助、真打で柳朝を襲名。この取材で知り合い、独演会や落語会を鑑賞した。私の出版パーティでは大喜利と落語を披露して大好評だった。 右の写真は贔屓筋 に贈った二つ目昇進祝いの手ぬぐいで、似顔絵は私が描いた。落語ファンの方は、柳朝師匠をどうぞ御贔屓にー。

宮崎県総合博物館リーフレット「博物館」「民家園」「県総合博物館・県総合文化公園周辺イラストマップ」平成22年(2010)

▲宮崎県総合博物館
▲宮崎県総合博物館民家園https://www.miyazaki-archive.jp/museum/common/images/sec/minkaen/minkaen_leaflet.pdf

「宮崎県総合博物館リーフレット」作者インタビュー記事(長文の記事なので一部を抜粋)

朝日新聞宮崎県版 平成22年(2010)11月29日 (神澤和敬)
「創造力がドキドキする」 県総合博物館が新パンフレット  
                                   県総合博物館が入館者を増やそうと、新しいパンフレット作りに取り組んでいる。同館、民家園、周辺地図の3部作の第3弾も完成し、配布が始まった。イラストライター松本こーせいさんが館内や民家園をくまなく歩き、「『へー』『ほー』と驚くような話をちりばめた」という。

略)パンフレットは、松本さんが学芸員から何度も話を聞いて、おもしろいと感じた豆知識をふんだんに盛り込んだ作りになっている。(略)これまでのパンフレットは「入り口で手にして、帰りに置いて帰る人が多かった」と総務課の巻庄次郎主幹。県の施設などに置かれたパンフレットも取られることが少なかったという。反応は上々で、(略)県総合文化公園にある県立図書館、美術館、芸術劇場においたパンフレットは「ほとんど無くなった」という。

読売新聞宮崎県版「ひむか人模様」 平成22年(2010)12月6日  (帆足英夫)                       創作の原動力は好奇心 イラストライター松本こーせいさん                             設定されたテーマについて取材し、文章や絵で表現する自らの仕事を「イラストライター」と称している。            その好奇心は、県総合博物館からの依頼で作成した3種類のパンフレットに生かされた。展示資料を見ながら職員の説明を聞いたり、館の裏手に移築された古民家に関する文書を読み込んだりして、イラストによる鳥瞰図とともに情報満載の力作が仕上がった。   

「読み手の好奇心を刺激し、1か所でもいいから興味をもってもらいたい。それが来館のきっかけになってくれれば」。11月に完成したパンフレットは、期待通りに訪れた人の目を引き出すのに一役買っている。
                                                               (略)「図説もの」と呼ばれる記事は、(略)集めたデータを分かりやすく、かつ一覧できるように記載する。送り出したテーマのジャンルは幅広い。 

地味で緻密な作業の連続だが、「調べれば新しい興味に遭遇するし、新たな発見に触れることもある。物事の仕組みや成り立ちが分かると面白いので、調べることは苦にならない」と笑顔を見せる。                 

周りの様子や気配などを感じながら歩き、街の歴史や昔の人の営みなどを探る〝散歩考古学〟の提唱者でもある。(略)「好奇心は疲れることを知らない。それに突き動かされて調べたことは、表現の豊かさにつながるはず」      好奇心を大切にしてきた表現者の創作意欲は、年を追うごとに増してきているようだ。    

宮崎県総合博物館「古代カルタゴとローマ展」新聞広告                      宮崎日日新聞平成22年(2010)

メデイキット県民文化センター宮崎県立芸術劇場              「施設外観」「アイザックスターンホール」「演劇ホール」

『Ⅽrescendo』平成23(2011)年105号・ 106号 2012年107号

メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)

イラストマップ

『ふるさと恒吉絵地図物語』「恒吉麓全図」 恒吉の歴史を語る会・恒吉日輪会 鉱脈社 平成26年(2014)
「旧恒吉村全圖」「恒吉麓全図」「界隈マップ(全6地区)」を作画

編集を終えて
※一部抜粋要約
福重三夫
この本を読んでいただき、若い人達は恒吉出身であることを誇りに思い、年輩の方々にはふるさとを懐かしく思って、「一回帰ってみるか」という気になってくださることをお祈りいたします。
瀬下ユリ子
イラストマップを見ていますと、多くの家や建物が無くなった物だと思います。
鍋山美智子                                               驚くほど緻密な地図を描いて下さった松本こーせい先生。   
渡部みどり                                               松本こーせい先生のイラストマップは、樹木や藪に囲まれた静かなたたずまいの中に、当時の人と物の動きが目の前に蘇ってきたような感覚を感じました。松本先生との幸運な出会いに感謝いたします。             後藤大志郎                                               エピローグ                                              「旧吉村全圖」、「恒吉麓全図」と、「恒吉麓」の六枚の区分図は「散歩考古学」の手法で描かれています。           「散歩考古学」というのは、イラストライター・松本こーせい先生が提唱されているものですが、「各地を巡り歩きながら、時間の地層を丹念にめくる
ことによって、一見したところ何も見当たらないような所から、その土地に持つ記憶や物語を引き出す」という手法です。この手法によって、恒吉という土地の数百年の歴史が生き生きと重層的に描き出されました。                     
編集を終えて                                              松本こーせい先生の「散歩考古学」の手法については「エピローグ」でも触れましたが、先生はイラストマップの作図にあたり、二年間あまり、現地取材は勿論のこと、あらゆる文献資料を読破して「恒吉という土地」の特質と魅力の探索・探求に精魂を傾けられました。                          

合戦図「九州の関ヶ原の戦い根白坂合戦・高城川合戦」                石井記念友愛社 令和2年(2020) 原案・構成・布陣推定 石井記念友愛社児嶋草次郎                    古戦場跡の「のゆり幼児園」に畳大のパネルで展示

「合戦図」理解の手助けとして、合戦の時代背景を説明する「合戦ミニ知識」を提案し作画した。

出演テレビ番組用イラストマップ「松本こーせいの宮崎歴史発見」

MRT宮崎放送テレビ「アッパレmiyazaki!」のコーナー番組。平成25年(2013)まで19回放送。自ら脚本を書いて出演。毎回イラストマップを描いて、ロケ映像やスタジオでの解説と合わせて番組内容理解の一助とした。

国宝・世界文化遺産として有名な厳島神社の海にたつ大鳥居の東主柱は、江戸時代宮崎県西都市の住吉神社から切り出された楠の巨木で造られたものだ。

この話を番組で紹介してほしいと住吉神社の濱砂宮司さんから、番組宛にリクエストがあった。全国的に有名なあの大鳥居の建造話なので、最終回を飾るのにふさわしい題材と思い放送した。
19回に及ぶ番組を視聴者のリクエストによる題材で締めくくることができたことは、番組の作ならびに出演をする者として幸せなことだった。
 

                                       

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